リーグ第30節vs浦和レッズ@ビッグスワン(●0-1)

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JA全農にいがたサンクスデーということで、入場時におにぎりが配られました。試合の日の朝食はげん担ぎでいつも、東京駅のまい泉のカツサンド。この日は奮発して、いつも6切れ入りなのを9切れにしました。昼食は越後もち豚メンチカツ丼プラスこのおむすびだったんで、正直言って食べすぎでしたね。

さて、今回の相手は、最近とても調子が悪く、リーグ優勝が遠のいているばかりか、水曜日にACLでガンバに負けて連覇の望みを絶たれた浦和。僕じゃなくてもそろそろ勝つチャンスだと思う人は多かったでしょう。相手の方がチーム内の雰囲気は明らかに悪く、しかも試合間隔が短いのも有利に働くと見ていました。しかし、ファンはすごいですね。過去、どんなに入ってもS1層目にとどまっていたと思うんですが、今回は2層目にまで進出しています。最初2層目に赤いユニを見かけて驚いたんですが、緩衝地帯は2層目のメイン寄り3分の1ぐらいにありました。

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因みに、Nはこんな感じ。今季初めての4万人突破で、賑やかなのはやっぱりいいです。弟はいつも停めている有料駐車場が満杯で、仕方なく新潟駅の駐車場に停めてシャトルバスで来たそうです。ただ、J2時代には「4万人を超えると勝てない」というジンクスがありましたねえ…。

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メンバーは、松下がまさかの膝の故障でメンバー外。松尾も全治3週間なので復帰できず。マルシオは出場停止2試合目。木暮と大野がU-19代表遠征で不在。というわけで、松下の代わりに、亜土夢が久しぶりの中盤で登場でした。亜土夢がスタメンになり、前の試合でベンチだった木暮と大野がいなくなった代わりに入ったのが、DFマイケルジェームズとMF長谷部。今年の所属選手って、あとはGK黒河と怪我で離脱中のDF鈴木大輔しかいないんですね。というわけで、ベンチ枠を1人余らせての試合でした。

亜土夢に関しては、最近主に起用されて結果を出したのはFWだったから、中盤で守備は大丈夫かな、シーズン当初のようにキラーパスで勝負かな…と、期待と不安が入り混じってました。あとは、河原が千葉戦でのパフォーマンスを維持できるかな…ということも。

試合が始まってみると、全体に悪くはないものの、千葉戦に比べるとガツガツ行く感じが少なくて、消極的に見える場面が多かったと思います。もちろんこれは、千葉に比べてテクニシャンが多い浦和が相手だったということもあるのでしょうが…。河原は自分で前半は全然ダメと言っていたとおり、前半は攻撃に絡む場面が少なかったです。ベンチ入りメンバーを考えると、自分の交代要員が事実上はいないという意識がそうさせたのかも知れません。亜土夢も最初こそいいパスを出していたんですが、中央の貴章を走らせようと出したパスに貴章が反応できなかったあたりから、あまりパスで一発を狙わなくなっていった感じで、物足りませんでした。

それでも、少なくとも前半は、浦和よりも決定機の数は多かったです。シュート数も前節に続いて多く、アルビ15に対して浦和13。惜しいシュートの数となるともっと差が開いていたと思います。何となく右SBの内田に元気がないように見えたのですが、左の中野は何度も駆け上がってクロスを供給していました。貴章はハイボールの競り合いには弱かったものの、前方でボールを保持した時には何度も個人突破をしていました。そして、アレッサンドロはとにかくよく走って、トリッキーな球扱いでチャンスを作っていました。前半は、結構分厚い攻撃も見られて、やっぱり浦和は調子悪いんだな、これなら何とかなるかもな、と思いました。

しかし、後半になって、徐々に攻撃が単発になっていったように思います。恐らくは、貴章が徐々に守備に忙殺されていったのが原因で、前線ではアレッサンドロ1人が浦和のセンターバック2人と競らざるを得ない場面ばかりが目につきました。アレッサンドロは恐らくチーム内で最も駆け回ってボールに絡もうとしていたのですが、1対2の状況ばかりでは、自ずとゴールできる可能性は下がります。しかも、サイドから中野や河原がクロスを上げても、それに合わせる選手の数が足りなくて、すぐに跳ね返されてしまう。

守備の方では、浦和の右サイド、つまり中野の裏のスペースを起点として使われる場面が増えたのが気になっていました。エジや細貝がそのあたりでキープしたりパス回ししたりという状況でした。もちろん、中野は攻撃上重要な役割を担っていたので、ある程度そのスペースを使われるのは承知の上だったと思うのですが、何とかそこからの侵入を許してはいなかったとはいえ、段々とまずい感じのシュートも見られるようになってきて、このままで大丈夫か…?と思っていたのは確かです。

後半35分の失点は、攻撃が段々手詰まりになっている一方で、浦和の右サイド奥からの執拗な攻撃にさらされていた中で起きました。この時点ではほとんど得点できる感じがしなくなっていて、引き分けでも良しとしなければならないか…と思い始めていました。それだけに、失点シーンを見た時は、ああ、遂に我慢しきれなかったか…と思ったのが正直なところです。Nスタンドの応援も、失点をきっかけに目に見えてボルテージが下がってしまったのは、これから点を取るのは至難の業だというのを無意識にでも感じてしまったからでしょうか。時間も使われますしね。

手詰まりの攻撃に対して打った手は、亜土夢から寺川への交代。長谷部とかを見てみたかった気もするけど、そうか、やっぱり交代要員はテラしかいなかったのか…というのが正直なところ。でもテラはさすがに状況を分かっていて、色々手を尽くして相手ゴール前にボールを運ばせようと工夫していたと思います。しかし、いかんせん、他のメンバーの運動量が落ちていて、ほとんど押し込めない。奪われたボールをやっと奪い返しても押し上げられない。ロスタイムは結構長かったのですが、そういう状況のまま試合が終わってしまいました。

この試合について、「よく戦った」「判定勝ちがあればアルビだった」というような論調のブログを結構目にしたのですが、千葉戦を観ていた者としては、あの試合よりもファイトできていなかったと見ざるを得ません。何よりこの試合では、終わりの20分ぐらいは得点の香りが消えていました。千葉戦では、本当に試合終了まで点が取れそうな雰囲気満々だったのですから。攻撃の手詰まりを打開できなかった点には、僕はかなりの不満を覚えています。

かと言って、「この時期、しかも降格圏が近いこの状況では、勝てなきゃ内容が良くても仕方がない」と声高に叫ぶ人たちに同意するわけでもありません。何故なら、「良い内容」こそ「勝利」の前提条件だと思うからです。得点への最短距離を目指すあまり、これまで積み重ねてきたサッカーを捨ててしまうのは、むしろ得点の可能性を下げるでしょう。だから、このままのやり方で、もう1段階、相手を崩しきって得点へつなげることを期待するしかないと思います。

残りのリーグ戦の相手は、アウェー鹿島、ホーム大宮、アウェーFC東京、そして最終戦のホームガンバ大阪と、正直大宮を除いては難しい相手ばかりですが、何とか今季のサッカーの集大成を見せて乗り切って欲しいと思います。次の試合は少なくともマルシオが帰ってくるわけですしね。

リーグ第29節vsジェフユナイテッド千葉@フクダ電子アリーナ(△0-0)

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2試合続けてのスコアレスドロー。

でも、2週間前とは内容がかなり違った。横浜戦では、チャンスのある前半に攻めあぐねているうちに、後半は押されまくりになってしまい、勝てるという希望が持ちにくい試合だった。でも今日は、最初から気合い十分で、しかも尻上がりに内容がよくなった。僕らが応援する目の前のゴールで、惜しい決定機を何度も演出した。

どうして、あそこまで行って、点にならないのか…。河原がペナルティエリア内で粘ってキープしながら進み、正面にボールを出した。当然、キーパーは前へ出る。そこで逆サイドに振り、裏にアレッサンドロが侵入。あとはボールを流し込むだけ、というシーンには本当にしびれた。あの更に後ろにDFが入ってくるとは、千葉のリスクマネージメントも大したものとしか言い様がない。

出場停止のマルシオの代役は河原。今まで、中盤起用なら左サイドがほとんどだったと思うので新しいポジションに可能性を見いだそうといったところか。亜土夢というのが常識的な線だったのかも知れないが、FW起用で結果を出しつつある亜土夢と入れ替わりに、河原は中盤に行くのだろうか。

メンバー変更で、やはり出だしはギクシャクしていたと思う。しかも、開始3分ほどで松尾が負傷退場して代わりに中野が入った。両サイドに不確実性を抱えたようなものだ。しかし、チーム全体がアグレッシブに動き回る中で、自然とぎこちなさは消えていった。

入籍直後に急にチャンスが回ってきた中野は、得意の左足でロングフィードもあり、サイドを深くえぐってのセンタリングもあり、中央へ絞るプレーがメインの松尾とはひと味違った味を出した。。松下もサイドへのボールの引き出しが冴え、しかも普段よりもボールが落ち着いていた。アレッサンドロと貴章はおいしい場面をモノにできなかったのが悔やまれる。特に、クロスの折り返しがきっちり自分に向かってくると予想していなかったかのようなアレッサンドロのプレー。キミはそれが売りじゃなかったのかい?

でもやっぱり、この試合は河原だ。僕が今まで見た中で、最もよかったのではないかと思う。これまでの彼は、出場時間中、散発的に素晴らしいプレーを見せることがあっても、それが長続きすることはなかった。去年のホーム浦和戦でも、反撃ののろしを上げはしたものの、その後はそれほど目立たなかった。しかし、この試合では、ギクシャクした出だしを除いては、ほぼ出場時間全般にわたってボールに絡み、パスをつなぎ、シュートもたくさん打った。特に、あれ、河原ってこんなにキープ力あったっけ、といい意味で驚かせてもらえたのがうれしい。FW起用で、相手のマークに潰される場面を幾度となく見せられていただけに。

河原に限らないが、この試合に関しては、あともう少し、ゴール前でのキックの精度があれば…といったところだったろう。千葉の攻撃に関しては、本当に危ないという場面はほとんどなかった。巻をほとんど機能させず、好調の深井もスピードスターの中野が仕事をさせなかった。

勝てなかったのは確かに悔しいが…。でも、アウェーでの連敗が6で止まったのをよしとしよう。他チームの結果も手伝って、12位から暫定10位に上がった。どんなに勝ち点差が詰まっても、入れ替え戦圏は下から3チーム目。そこまでの間にチーム数が増えたのはいいに決まっている。しかも、浦和は神戸を相手にまさかの連敗。アルビのこのアグレッシブな戦いぶりなら、浦和を下す希望は十分に持てる。僕が今年これまでに観た試合の中で、もっとも選手が生き生きしていたと言っても良いぐらいなのだから。

心配なのは、松葉杖をついていた松尾。それから、目にボールを受けて後半途中で寺川と交代した勲。これが今後に響かないことを願いたい。(考えてみたら、テラも珍しく気迫が表に出たプレーをしていたような気がする。チーム内の化学反応だったんだろうな。)

リーグ第28節vs横浜Fマリノス@ビッグスワン(△0-0)

生観戦は19節以来。やっぱり2ヶ月以上間が空いてしまうときついですね~。4連敗は抜けたものの、アウェーでは勝てず、チームの調子も順位もなかなか上がらない…。でもやっぱり生観戦というだけでワクワクするなあ、という試合前の心持ちでした。あ、今回は写真はありません。いつもスタジアムの同じ席からなので、大型映像以外は同じような写真ばかりになってしまうし。

前節磐田戦で千代反田がイエロー2枚で退場になってしまったので、代わりのCBが誰になるのか注目したのですが、慶治でしたね~。チーム最年長とはいえ、今の千代反田・永田のコンビが成立する前に最終ラインを支えていた彼の本格復帰には感慨深いものがありました。90分持つのかとか、連携は大丈夫なのか、なんて不安もありましたけどね。

試合が始まってみると、やっぱり連携というか試合勘に多少の問題はあったようで、キックオフ直後の攻め込まれた時間帯にGKへのバックパスが中途半端になる場面が何度か見られたものの、試合が進むにつれてこれは解消。前へはじき返す力は強かったし、スピード的にも問題はありませんでした。

さて、相手はセンターFWが坂田ということもあってか、新潟vs横浜ではいつものことというか、横浜のプレスが早く厳しい。でもほとんどの選手はそれをうまくかいくぐっていたと思います。例外は右SBの内田とボランチの勲。内田は起点としてマークされていたが故にパスがやたらとカットされていた。勲はどちらかというと、圧力に泡食ってパスの精度が下がったために奪われたという感じ。で結局は、勲のパス精度の低さが最後まで響いてしまったという観が強いですね。

それでも貴章とアレッサンドロの調子がよかったので、前半は好機の数という点ではアルビは横浜を圧倒していたと思います。中盤でボールを奪われてもすぐに取り返して攻めていたし、ほとんどと言って良いほど、点を取られる感じはありませんでした。一方、こちらのチャンスは、ヒールパスを多用して相手を振り回して崩そうという意図は見えたものの、完全には崩しきれず。もうちょっと相手ゴールの近くで決定機があればなー、という感じでした。あとは、こうやってチャンスを潰していると、後が怖いな―、とも。

後半は、その不安が的中してしまった感じでした。横浜の何が変わったのか分からないけど押し込まれるようになり、自陣ゴール前でのプレー時間が急増。多少、攻撃陣の動きとかスピードが落ちたという感じはあったのかな…。慶治が足の違和感で中野に代わった直後、中野からのロングフィードに貴章が反応したのぐらいですかね、本当にチャンスらしかったチャンスは。それ以外は、押し込まれてはCKを与えるということの繰り返し。何とか点は取られなかったけれども、あれだけCKを連発されると、攻めの方のリズムは出ませんね。中野のあのフィードを見た時は大いに期待したんだけど、あとは守備に忙殺されてしまったのでしょう。

因みに今日はルーキーの大野がベンチ入りしていたので、慶治からの交代は大野というのもあり得るのかなと思ってました。でもまあ、やっぱり、初ベンチ入りでいきなり出場というのはないですね。ただ、プレビューに載っていた中野のインタビューで「今年はサイドバックでやっていく」というのを読んだばかりだったので、CBで入ることになった中野の心境は?なんてことも思いました。

試合終盤には、せっかくできかけたチャンスを勲のパスミスでつぶす…ということの連発。もっとも、前線までボールが渡っても、その先が手詰まりという感じは否めなかったので、勲だけ責めても仕方がなかったのではありますが、攻撃の方で何か打つ手はなかったのかなあ。例えば勲を木暮に代えていたらどうなっただろう。それにどこかで亜土夢を入れる手はなかったのかなどと思います。とはいえ、2トップの調子はよかったので、代える場所が見あたらなかったのだろうなあ。 勲を代えてしまうと守備が心配だし。

そんなわけで、試合としては、前半のチャンスがあるうちに何とかしておけばなー、という結果に終わりました。後半だけ見たら「負けなくてよかった」という感想にもなるんだろうけど、その前にチャンスを潰していたので、僕としては「勝てる試合を引き分けてしまった」という観が強いです。残留ラインが気になる位置から脱出できなかったこともあって、お互い勝ち点1を分け合っている場合じゃなかったよな~というのが正直な気持ちです。もっとも、守備は固くてあとはもう少し攻撃に工夫があれば…という感じなので、危機感を持つというほどじゃないです。

さて、この試合でマルシオと松尾がイエローをもらってしまったので、マルシオは2試合(フクアリ、H浦和戦)、松尾は1試合の出場停止のようです。そう、マルシオは素晴らしいプレーでチームの肝になっている点は良いのだけど、ちょっとカードが多いんだよなあ、と思ってました。しかも、僕の見た感じではカードにするには微妙じゃないかというのが多いだけに困ります。それだけ、マークが厳しくて局面で厳しいプレーを強いられているということなんだと思うのですが。松尾の代わりは中野でしょう。マルシオの代わりは…。普通に考えたら亜土夢のような気がするけど、亜土夢はFW起用の方が結果を出しているので、寺川ということもあるのかな。

もうちょっと、新しいパターンに挑戦できないのかなあ、とは思うけど、この期に及んで新しいことを試しているようではダメなんだろうな。これまでの積み上げを生かして頑張って欲しい。フクアリも応援に行きますよ!